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『神経の処置』をした後は……。

2020年4月28日

「虫歯が大きく、神経に達していたので、神経を取りました。」

「歯の根っこの部分まで虫歯が広がっていたので、何度か消毒をしていきます。」

歯医者さんから、このように言われるような虫歯になってしまった場合には、何度も歯科医院に来ていただき、歯内療法(根管治療)という処置を繰り返しおこなう必要があります。

上に示しました歯の断面図からも分かるように、歯はエナメル質・象牙質・歯髄の三層構造になっています。虫歯がエナメル質から進行し、象牙質を侵食し、歯髄にまで及んでしまうと、これをすべて除去し、根管内の清掃・消毒を何度も薬品を変えて行い、最終的には綺麗になった根管の中に樹脂の充填剤で詰め物をします。

 

以下に歯内療法の流れを簡単にまとめました。

 

歯内療法を終えた歯は、根管内には充填剤がしっかりと詰まり、見た目としては、上部(=歯冠部)の大部分が削れ、形態が以前と大きく変化している状態になっています。このままでは食事をとることが出来ませんので、歯冠部の形態修復をおこなって、機能回復を図る必要があります。ここで患者様にはどの素材で被せ物(=クラウン)を作るかを選択していただくことになります。

 

以前、『虫歯治療は「治癒」ではなく「修復」です』という記事の中で、詰め物の種類とその特徴についてまとめました。今回ご説明する被せ物も、前述の詰め物と同様の素材で製作することが可能ですので、重複する部分につきましてはこちらを参考にして下さい。

 

美しく、そして強い。白い冠

 詰め物と違って、被せ物には求められる大切な要素が一つあります。それは『強度』です。もちろん詰め物にもある程度の強度は必要不可欠ですが、歯内療法をおこない、歯髄を除去することで、弱ってしまった歯の歯冠部分を丸々覆う被せ物には、より一層の強度が求められます。一言で『強度』といっても曲げ強度であったり、弾性強度(係数)であったりと、いろいろな強度がありますが、今回はそのような専門用語は除いて、出来るだけ分かりやすく白い被せ物の特徴を説明していきたいと思います。(すべて自費診療です)

 

メタルボンドクラウン

日本語で言うと陶材焼付鋳造冠(なんかカッコいいですね)と言います。その名の通り、鋳造で作った金属のフレームに陶材(セラミック)と焼き付けることで作ります。イメージとしては七宝焼きのような作り方です。内側は金属でしっかりとした強度を持ち合わせ、外側はセラミックの美しい白さを保つ、歯科の自費診療の中では、結構昔からある被せ物です。

年数が経ち歯茎が痩せてくると、歯と歯肉の境目に内側の金属が見えてくることがありますが、内面が成形しやすい金属なので適合が良く、焼き付けるセラミックも、例えば歯肉寄りは少し黄色みがかった白色で、次第に白っぽくといったように、色の濃淡調整をすることが出来るので仕上がりが美しく、まだまだ患者様に選ばれている被せ物です。内面が金属なので、この金属イオンが溶け出し、歯肉に沈着するメタルタトゥーになる可能性があります

※メタルタトゥー:被せ物や、その土台に銀合金を使用していると、次第に溶けだした銀イオンが歯肉の縁に沈着し、黒ずんでくることを言います。歯肉の奥深くまで、銀イオンが浸透していることが多く、除去する場合には、外科的にメスなどで切り取る手術が必要になります。金属を使用しない被せ物や、土台を使用することで、未然に防ぐことが出来ます。

 

②イーマックス(e.max)クラウン

セラミックで作る被せ物です。セラミックは以前書いたインレーに関する記事では、お茶碗やお皿と同様の素材なので、強い衝撃に対して脆いという短所を上げました。しかしIvoclar Vivadent社開発のセラミックであるe.maxは、主成分が二ケイ酸リチウムガラスという新素材で作られており、これは天然歯に近い強度を持っています。このセラミックのブロック(インゴット)を、コンピューター制御された機械で切り出して形を作ります。ブロックは単一色なので、数種類ある白色の中から患者様に一番合う色を選びます。濃淡の調整はできません

 

フルジルコニアクラウン

ジルコニアというのは人工ダイヤモンドのことで、金属と同等の強度を持っています。したがって金属冠を作る程度の切削量で、白い被せ物を入れることが出来ます。ご自身の歯への侵襲を、最小限に抑えられるという点で非常に優秀な素材です。しかし、天然歯よりも硬すぎることから、咬み合う対象歯を傷つけてしまう可能性もあります。近年では改善されてきていますが、セラミックに比べて透明度が劣るので、目立つ前歯よりも力がかかる奥歯の治療に多く選ばれています。

 

ジルコニアセラミッククラウン

なんて贅沢な響きでしょうか。ご想像の通り、ジルコニアの強度とセラミックの透明度を兼ね備えた被せ物です。メタルボンドクラウンと同様に二層構造になっており、内側がジルコニアで外側がセラミックで出来ている美しい逸品です。

金属が含まれていないので金属アレルギーにもなりませんし、メタルタトゥーの心配もありません。さらに、メタルボンドクラウンの様にジルコニアのフレームにセラミックを焼き付けるので、天然歯のような色の濃淡が再現できます

 

原点回帰。一番大切なことは…

 入れ歯、詰め物、そして今回は被せ物といったように、今まで様々な治療方法と、その特徴について説明をしてきました。しかし一番大切なことは虫歯を作らないこと、そして、歯周病にならないことです。どんなに高価でハイクオリティーな被せ物でも、ご自身の歯に勝るものはありませんし、日進月歩の歯科業界と言えど、きっと今後も作り出されることはないでしょう。いつまでもご自身の健やかな歯で過ごせるよう、毎日のセルフケアに加えて、定期的な歯科の受診を心掛けていただくことが一番大切なことなのです。

 

使用画像

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南千住小児歯科矯正歯科 T.T

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